平塚市において障害福祉サービス事業所の指定を受けようとするには、根拠法である障害者総合支援法や児童福祉法、また建物に関しても建築基準法はもちろん、平塚市建築基準条例(以下、条例と呼びます。)に適合していることが必要となります。
条例の中で、障害福祉サービス事業所については特に厳しい満たすべき基準があり、指定申請をする前までに平塚市に図面等を提出し、全てに適合していることを確認する必要があります。
目次
対象となる施設
条例の第13条に、「児童福祉施設等」という用語が出てくるのですが、この児童福祉施設等の定義が広く、一例として以下のような施設が該当します。
・保育所
・障害児入所施設
・生活介護
・就労継続支援A型事業所
・主朗継続支援B型事業所
・就労移行支援
・共同生活援助(グループホーム)
など、多くの障害福祉サービス事業所が対象になります。
具体的な基準
①接道条件
児童福祉施設等の広さに応じて、敷地と道路の接している長さの規制があります。
100㎡以下 … 規制なし
100㎡を超え200㎡以内のもの … 3m
200㎡を超え500㎡以内のもの … 4m
(以下略)
小規模な事業所の場合、100㎡以下に収まる場合も多いと思われますが、この基準を把握しておき、事前にしっかり確認しておくべきでしょう。
②屋外への出口
屋外へ通じる出口の扉について、1箇所は以下に適合する必要があります。
・幅が90cm以上ある
・戸が内開きでない
・出口から道路までの間、または出口の周囲に高低差がある場合は傾斜路を設ける
なお、傾斜路についても幅や勾配の規定がありますので、高低差がある場合は条例の第14条3項をご確認ください。
この項に関してだけでなく、全体を通して車イス利用者を想定していると思われますが、ドアや通路を広くとっている必要があります。
築年数が古い建物だと満たしていない可能性がありますので注意が必要です。
③居室やトイレのドア

居室やトイレのドアの幅は80㎝以上である必要があります。また、居室はグループホームの居室のような部屋だけでなく、相談室や多目的室も含むという解釈をされるケースが多いようです。
なお、利用者用のトイレが2箇所以上ある場合は1箇所が適合していれば構いません。
また、これらのドアは、開扉した際にドアノブ等にかからず、通ることができる有効寸法である必要があります。
一般的な店舗等として建てられている物件だと満たしていないことも多く、特に注意が必要です。
④廊下
・廊下の幅は1.3m以上とする。ただし、床面積の合計が200㎡以内の室のみ
に通ずるものについては、90㎝以上とする。
・廊下に勾配がある場合、勾配が12分の1以下とする。
・廊下に段差は設けない。段差を設ける場合、幅が90㎝以上で勾配が12分の1以下の傾斜路を併設する。
廊下の幅については、小規模な事業者については90㎝以上で良いケースが多いと思われますが、事前に担当課に相談するのが良いでしょう。
なお、廊下に手すりが設置されている場合、手すりの内側(有効寸法)で測ります。
⑤利用者用の階段がある場合

・らせん階段や踊場部分に段がある階段でないこと。
・階段の両側に手すりがあること。
・階段室にドアがある場合、避難の方向に開くこと。
⑥利用者用のエレベーターがある場合
・エレベーターの出入口の幅が80cm以上であること。
神奈川県の条例にも注意
神奈川県には、「神奈川県みんなのバリアフリー条例」という条例があり、その条例にもある程度適合する必要があります。
こちらは平塚市建築基準条例のようにすべてに適合する必要はなく、事業所の規模等に応じて適合するよう努力すれば良いのですが、適合できない箇所については平塚市に理由書を提出し、その中で職員が介助するといった代替案を提示する必要があります。
従って、可能な限り神奈川県みんなのバリアフリー条例にも適合する物件を選定することをお勧めいたします。
物件の契約前に確認を!

当事務所が指定申請をお手伝いさせていただいた事業所でも、物件を契約後にご相談をいただき、確認したところ条例に適合しておらず、高額な費用を要して内装工事をしなければならなかった事例があります。
また、指定権者である神奈川県も物件の契約前に事前相談を行うことを推奨しています。
条例に適合していないことで、費用がかかるだけでなく、指定を受けるのも当初の想定より遅くなることになりますので、物件の契約前に条例に適合していることをしっかり確認することを強くお勧めいたします。

