※2023年8月1日 一部加筆いたしました。
先日のドローンの登録が義務化されますの記事に引き続き、今回は飛行禁止空域での飛行許可についてご紹介いたします。
1.平塚市で飛行できそうな場所を探します
今回は、業務としてドローンを飛行させるわけではなく、趣味や操縦訓練として飛行させるという前提でお話します。
まずドローンを飛行させることができそうな場所といえばどういうところが思いつくでしょうか。
隣地との距離が相当に確保できる土地でも所有していれば良いですが、そういう方はあまりいらっしゃらないでしょうから、公共の土地で飛行させることを考えなければなりません。
1)まずは公園が思いつくと思いますが、平塚市都市公園条例を見てみるとドローンを禁止する規定はありませんが、平塚市のホームページ、総合公園の案内ページに”園内でのドローンの使用は、落下等の危険性があるため、禁止されています。”との明記がありますので、避けるべきでしょう。
2)他には、河原はどうでしょうか。相模川は河原も広いですし、調べてみましょう。
相模川下流は国土交通省の京浜河川事務所が管理しています。京浜河川事務所のホームページを見てみますと、原則禁止となっています。
例外として以下の目的であれば可能と記載されています。
1.事故や災害時等に、国、地方公共団体、警察及び消防、これらの者から依頼を受けた者が、捜索又は救助等を行う場合
2.国、地方公共団体、警察及び消防、これらの者から依頼を受けた者が、訓練を行う場合(事前に管轄する出張所へ届出が必要です)
3.事故や災害時等に、報道機関等が撮影を行う場合
4.河川管理者が河川管理のために撮影等を行う場合
更に例外として飛行が可能となる場合も規定されていますが、単に趣味として飛行させる場合には難しいかもしれません。いずれにしてもドローン飛行に関する法令やガイドラインを遵守する前提で京浜河川事務所への相談を経る必要があります。
2.海岸は飛行禁止空域です
続いて海岸はどうでしょうか。まず、海の近くで飛行させることにおいて、ドローンが海上や港湾に出てしまうと、海上衝突予防法、海上交通安全法、港則法等の法令が関連してきますので、飛行させる際は厳重に注意する必要があります。
次に、前回のドローンの登録が義務化されますでも紹介した、SORAPASSを用いて、航空法や小型無人機等飛行禁止法によって飛行禁止空域に指定されていないか確認します。
上の地図の、赤いエリアは人口集中地区とされ飛行禁止空域に指定されていますので、国土交通省の飛行許可が必要となります。
ちなみに、人口集中地区で飛行させるには、プロペラガードを付けるか、安全管理をする人員を配備するなどの対処が必要となります。プロペラガードはドローン本体に比べれば安価であり、プロペラが折れるのも防いでくれますのでプロペラガードを本体と一緒に購入し取り付けるようにするのが一番良いかと思います。
3.管理者への届けも必要です
平塚市の海岸は、神奈川県の平塚土木事務所が管理しています。
平塚土木事務所のホームページから、「海岸一時使用届」という届出書をダウンロードできます。
海岸でイベントや撮影等をする際に届けるものであり、任意の情報提供と記載されていますが、万が一トラブル等があった時のためにぜひ届けておくべきでしょう。
私の経験では、快く対応していただけて、他にも届けを出しておいた方がよいところなどもアドバイスしていただけますので、積極的に情報提供をして管理者と良好な関係を築いておくのが良いと思います。
※加筆
本記事を執筆した後、平塚市の海岸においてはGPSの測位がうまくいかないことが多くなっており、私は飛行させておりません。
本記事の主旨は飛行させるにあたって法令及び権利関係についてですが、それとは別にGPS等の機器の点検をしっかり行ったうえでの飛行にご留意ください。
4.警察署へも情報提供しましょう
これも任意ですが、警察署にも電話しておきましょう。「ドローンを飛行させたい」と言えば担当者につないでいただけます。
名前や飛行させる場所、日時等を聞かれますが、高圧的に聴取されるようなことはありませんのでご安心ください。
私は今のところ経験がありませんが、あらかじめ警察署へ情報提供しておけば事故が起こった時や通報されてしまった場合の対応がスムーズになるとのことです。
5.必ずご自身でもしっかり調べましょう
上記で海岸でドローンを飛行させるための許可、届けについて一例をご紹介しましたが、同じ平塚市の海岸でも場所によって他にも管理者の許可等が必要になる場合もありますので、飛行させる場所、日時等を考慮し、ご自身でしっかり調べたうえで飛行をさせるようお願いします。
また、法令や管理者の許可というのとは別に、撮影する際は周りの人のプライバシーへの配慮するといったマナーも必要となります。
民間のドローンスクールやドローンフィールドを利用するという手段もありますので、検討されてみても良いかもしれません。